谷に関する山用語を理解しておくと、ガイドブックなどを読むのに便利です。
上流から順に見てみましょう。
まずわかっているようで知らないのは、谷(川)の右岸、左岸でsy。
これは下流に向いての左右なので、これを知らないとまったく逆になります。
ガイドブックでも逆に書いてあるのがあったりするでの、意外と知らない人が多いようですね。
なかには左側とか左手は上流に向ってで、右岸左岸は下流に向いて書いてあるのがあったりして、ますます混乱してしまいます。
よく出てくる言葉にスラブというのがあります。
これは、一枚岩とか露出した岩盤のことです。
また、ガリーというのも同じように使われていますが、これは岩が溝のように水の流れで削られた場所のこと。
ガリーから流れ出た水が枝沢になり、本谷に合流する所(出合)では、滝になって落ちていることが多いです。
これを懸谷(ハンギングバレー)といっています。
いくつかの枝沢を合わせた流れは侵食が強くなり、深い谷を造ります。
これが先に書いた峡谷(ゴルジュ)というわけです。
谷には多くの人が行った経験があるはずです。
山歩きや沢登りではなく、観光旅行の紅葉狩りや新緑を眺めに、ナントカ渓谷やカントカ峡谷に行く機会は多いです。
谷、沢、峡谷、渓谷は果たして同じなのか、違うのか・・・。
こんなことから谷を考えてみるのもおもしろいですよね。
一般に谷は沢より大きく、渓谷は峡谷より大きいというのが常識ですが、本当なのでしょうか。
東日本では沢、西日本では谷が同じような意味で使われています。
谷を「タン」と読む地域もあり、これも同じ意味だといわれます。
渓谷と峡谷となると、岩に挟まれた谷という意味で同じという人もいれば、川の流れる谷そのものが渓谷だという人もいて、何がなんだかわからなくなります。
英語だと、キャニオン、バレー、クリークの順に小さくなるそうですが、山の用語では、谷、沢、枝沢という順になっています。
峡谷は岩に挟まれた狭い谷の部分のことで、ゴルジュともいわれます。
谷と谷に挟まれた高い部分が尾根とか稜線といわれ、これも主稜と支稜(枝尾根)に分けられます。
川の本流と支流の関係のようなものでしょうか。
峰と峰に挟まれた凹部はコルとか鞍部といいますね。